双眼鏡とノートで散歩を楽しむ!おさんぽバードウォッチングに行ってきた!
お散歩中にかわいい鳥やあまり見かけない綺麗な鳥を見かけたことがある方、結構いるんじゃないでしょうか?
でも、バードウォッチングというと種類も分からないし、どうやって見たら良いかもわからないし敷居が高いですよね。
大きいカメラを構えてる人見たことある…
散歩のためにあそこまではするのはちょっと…
あそこまでしなくても全然大丈夫!
双眼鏡とノートがあればかなり楽しいよ!
1年中都内で野鳥観察の講師を務めるムーア(@nature_familiar)が、双眼鏡とノートで楽しむ「お散歩バードウォッチング」の極意、教えます!今回は実際に散歩しながら野鳥観察をしてきた1日を切り取って紹介します!
準備
今回のおさんぽバードウォッチングに必要なのは、双眼鏡とノートだけ!(いや、シャーペンとかスマホとか、図鑑も…)1つずつ紹介しましょう!
双眼鏡
双眼鏡とはそもそも何なのか。望遠鏡の1種で、双眼鏡はその名の通り鏡筒(つまり目で覗くところ)が2つあり両目で遠くのモノを拡大してみる道具。です!片目で覗く天体望遠鏡のようなものより立体的に見えるのが特徴です。
さて、お散歩にオススメの双眼鏡はこちら。
お散歩全般の記事でも紹介した、OLYMPUS製の小型軽量双眼鏡 8X25WP II !
デザインがかっこいいのもさることながら、
- 折り畳み式で持ち運びしやすく(散歩にぴったり!)
- 価格は1万円を切る8500円程度(通販価格)で、
- 防水
- 軽い
- このサイズにしては比較的視野が明るい
と初心者に非常にオススメしたくなる双眼鏡なんですよね。
~5000円の双眼鏡もありますが、見え味はかなり劣ります。見えるには見えますけどね。
家電量販店で店員さんに聞けば実機を触らせてもらえるでしょうから、実際に手に取ってみても良いですね。
ノート
双眼鏡で野鳥が見れても「あーかわいかった」「きれいだった」で終わらしたらもったいない!書いて楽しい、見て楽しい、自分だけの野鳥の記録を残しましょう!
野外(フィールド)で書く記録をここでは「フィールドノート」として紹介するよ
フィールドノートに使うノートは野外で使う事を想定して、小さめのものが良いでしょう。
A4サイズのノートなど、大きいものはどうしてもかさばり使いづらいです。また、表紙が厚めの紙だと手に持ったままでも書きやすいですよ。
方眼紙タイプや、横線タイプも使いましたが、ムーアはイラストが自由に描きたかったので最近は無地タイプを使っています。ノート自体は何でもよいのですが、個人的には丈夫で高級感があり、書き心地も良く、所有感があるノートを使うと飽きずに続けることができます。
オススメはこちら。LIFE社のシンフォニーノート。
めっちゃ渋かっこよくないですか!?(笑) 方眼紙タイプや横線タイプもあるのでお好みで(タイプで表紙の色が違う)。大き目のリングタイプなので、シャーペンを刺して携帯できるのも便利ですね。
図鑑
初めのうちは、見る鳥すべて「なんだあれ、はじめて見る鳥だ…」ってなりますよね。笑
一緒に見てくれるベテランバードウォッチャーでもいない限り、自分で調べるしかありません。見た鳥の種類が分かると、楽しさ3倍、愛着5倍になりますよ!(※当社比)
で、野鳥図鑑って星の数ほどあるんですよね。
はじめての図鑑はどれを選べばいいの~??
最近オススメしているのがこちら!
文一総合出版から2021年に発売されたばかりの図鑑、「野鳥手帳」!これ、私も買いましたがおさんぽバードウォッチングに使うのにすごーくオススメしたくなる初心者向け図鑑でした。
何がオススメって
- 手帳サイズで持ちやすい
- 軽くて使いやすい
- イラストが綺麗で見やすい
- なのに写真も載っている(実際の色味や質感が分かる)
- 分類一覧と、分類ごとの特徴が載っている(他の図鑑ではあまり見ない)
- 見た目の特徴はイラストに図示、生態のみ文章で紹介(一般的な図鑑って体の特徴が文章でだらだら書いてあるんすよ。)
- コラムや小ネタが満載
野鳥観察会講師をやってるムーアも「なるほどー」と思う内容も沢山!(それはどうなの)
ただし、掲載種数は242種と少なめ。中級者くらいになってくると「あ、あの鳥は載ってないんだ」となってくるかも。逆に言えば、この「野鳥手帳」で満足できなくなってきたら、初心者脱出くらいの観察経験を積んだことになるかもですね。
おさんぽバードウォッチング
準備完了!
出発だ~!
散歩コース
今回は春の川沿いの道を選んでみました。やや風が強いですが、気持ちの良い天気!菜の花や野草も花を咲かせています。
散歩コースの選び方はこちらの記事で紹介中!▼
双眼鏡の使い方
このリング回すんでしょ?
さすがに分かるよ~
視度調整とかいろいろあるの!
鳥を視野に入れるのもコツがあるよ。
ムーアが受け持つ観察会でも双眼鏡の使い方を説明すると、「今まで間違って使ってた」とか「急に欲しくなった」とかよく聞きます。文章だけだと難しい部分もありますが、簡単に説明していきましょう。
接眼レンズ
目を当てるのはゴムっぽい質感の方。ピントリングが上側にくるように持ちましょう。
眼幅の調整
双眼鏡ってパカパカ開いたり閉じたりします。自分の眼の幅に合わせて、覗いたときに〇が1つになるように調整しましょう。
視度調整
ここが一番難しいけど重要!多くの機種は片方の接眼レンズにメモリがついていて、回せる部分があります。ここが視度調整リング。両目の視力の違いを双眼鏡側で調整できるのです。
①片目でレンズを覗く(視度調整リングが無い側)。
②ピントリングでピントを合わせる(看板の文字などで調整するとやりやすい)。
③反対側の目だけでレンズを覗く(視度調整リングがある側)。
④視度調整リングだけでピントを合わせる。
⑤あ~ら不思議、次から中央のピントリングだけで両目のピントがバッチリあいます!
※貸し借りするときは自分用に再度調整しましょう。
※これやらないと全然見え味が劣ります。説明書もきちんと読みましょうね。
野鳥を視野に入れるコツ
野鳥って動き回りますから、双眼鏡を覗きながら追っても鳥がレンズの中に入ってこないんですよね。でも少し練習すればお子さんでもバッチリ見えるコツを紹介します!
①肉眼で野鳥を探す(動いたり飛んだりしていると見つけやすい)
②鳥が止まったら、視線は鳥から絶対にそらさない。
③視線はそのまま、双眼鏡を目に当てる。
④あ~ら不思議。視野のど真ん中に野鳥の姿が。
どんな所を見ればいい?
いよいよお散歩出発♪
声を頼りに適当に探しても良いですが、よくいる場所を知っていると見つける確率も上がります。
ムーアがまずざっと見るのはこの辺。
あ、対岸のブロックの上にカモが沢山いますね。
野鳥を見つけたら
とりあえず観察しましょう。じっくり見ていると、餌をとったり水浴びしたりしている様子が見られるかも!
観察に余裕が出来たら種類を調べてみましょう。
初めはなんの仲間かも分からないかもしれませんが、「野鳥手帳」は始めの方に分類群の特徴がありますので、そこから絞ってみましょう。
対岸にいたカモはコガモの群れでした!地味な色のはメスのようですね。
フィールドノートを書こう
コガモの群れはしばらく動かなそうなので、観察しながらノートを書いてみました。
頭に緑の模様があるオスのコガモが逆立ち泳ぎし始めた!底の餌を採っているのかな?気づいたことをメモメモ…
座って見ていたら突然黒い鳥が低空飛行して通り過ぎた!コガモたちは慌てて飛び立っていった!通り過ぎたのは首の長い黒い鳥…カワウだ!
どんどん観察していこう
ひとしきりコガモを観察できたので、ふと対岸の先を見ると…
「野鳥手帳」で調べてみると、その名もダイサギ。遠目に見ても目立つなぁ。
しばらく歩いた後、ダイサギは川の中へ。ふむふむ、魚でも捕るのか…ん?
…んん?
なんかいる…
ダイサギの隣になんかいる(何回いうねん)
だらけきったスッポンがいた!おさんぽバードウオッチングですが、こんな出会いもまた面白いですね。
さて、続いて出てきたのはハシボソガラス。しきりに川の石をひっくり返してつついている。石の裏の虫を食べているように見えました。カラスも観察すると面白いですね。
これは…野鳥手帳の出番!ふむふむ、お腹の白い模様が食い込んでいるのでイソシギですな。
目を離すと背景の石と同化してすぐ見失ってしまう!こんな鳥も身近な川にいるんですねぇ。
尾羽ふりふりのイソシギ、推しになりそう〜♪
川沿いの工場からチュンチュンジュクジュク、と声が聞こえる!
隙間にスズメ!工場のダクト?の中を何羽か出入りしていました!中に巣を作っているのかな?
上空ではツバメがビュンビュン飛び回っていました!双眼鏡で追うと疲れるので肉眼で観察してましたが、時折目の前をビュンと通過してびっくり!速いですね〜
あっという間の1時間半だったね!
楽しかった〜
家に帰ったら
帰宅!楽しかった!
帰ってからも何かするの?
図鑑を見返そう
見た鳥を図鑑で見て振り返りましょう。現地では読めなかった解説を読んでみると、気づかなかった発見があるかも?
可愛かったイソシギ、夏羽という夏の姿だったんだね!
「鳥あわせ」しよう
見た鳥をリストにして書き出しましょう!
今回見た鳥は15種類!1時間半で結構見れましたね!さらに現地では書けなかったイソシギの可愛さを記録に残しておきました!
春のおさんぽバードウォッチングは気持ちよくてとても楽しいので是非やってみてね!