鳥のヒナを見つけたら!拾って保護するのがダメな訳

鳥のヒナを見つけたら!拾って保護するのがダメな訳

大変!スズメの赤ちゃんが地面に!
助けなきゃ!

ほんとだ!全然動かない!
ええと…温めたら良いんだっけ!?

ちょっと待った!!
そのヒナ、拾っちゃダメです!


春~初夏にかけて、身近な野鳥たちの子育てシーズン最盛期!

この時期によく相談される、

「弱ったヒナを拾ったけどどうすればいい?」

「このままじゃネコに食べられちゃうから家に連れ帰ろう!」

といった声。でも実は、ヒナを助けようと拾ってしまうのは逆に良くない事であることが多いのです。


鳥のヒナを見つけたらするべきこと


ヒナを見つけたら、以下のフローチャートに従って行動しましょう。

①ヒナの羽が生えそろっているか

ピンク色の地肌が見えている状態や、羽の1本1本が鞘(さや)のようなものから伸び切っていないと、まだ巣立ち前である可能性があります。

写真の状態はほぼ生えそろっていますが、尾羽や風切羽の一部が伸び切っていないので巣立ち直前だったかもしれません。


②ケガをしているか

ケガの有無は、ぱっと見では難しい事が多いです。

明らかに足が折れていたりしないか、確認しましょう。

明らかにケガをしている場合は、都道府県の鳥獣保護担当部署に相談するかそのままにしてその場を離れます。


③巣の場所が分かるか、手が届くか

巣が近くにあると、親や他のヒナの声が聞こえることも。

建物の隙間や、パイプの中から出入りしている鳥がいたらスズメの巣がある可能性があります。

手が届くかは、巣に戻せるかの判断材料です。


なぜヒナを保護してはいけないのか?


ヒナは無事に安全なところに移動できました♪
元気でね!!

でもちょっとかわいそう…
飼いたかったな…

そうですね。助けを求めるようなあの目を見ると…
見放すようで辛い気持ちもわかります。


実はそもそもの話、狩猟免許を持たない人が野生の鳥や哺乳類を捕まえて飼育することは法律(鳥獣保護法)で禁止されています。

鳥獣保護管理法における野鳥の捕獲について(環境省)


とはいえ、法律で禁止なんておかしい!という方もいると思いますので、野鳥側の都合も考えてみましょう。

ここで、多くの鳥の子育てを段階的に見てみましょう。

①卵を産んだら温めて、

②ヒナが生まれたら餌を与えて、

③羽が生えそろったら巣立ち、

④巣立った後は餌のとり方を学び、

⑤独立して親元を離れる(または群れで一緒に暮らす)

といったプロセスの中で、ヒナの目撃が増えるのは②~④の期間ですね。


ヒナが地面に落ちているときは、

 ▶巣から事故で落ちた

 ▶巣立った後に地面で休んでいた

であることがほとんどですが、巣から事故(他のヒナに押されたり、強風で落ちたり)で落下しても、親鳥はヒナの声で居場所を特定して餌を与え続けます

もちろん巣立った後であれば、そのまま親鳥が餌を与えつつ餌の探し方や危険回避について教えます。これが正常です。

ところが、ここで人間が近づいてしまうと親鳥はヒナに近づけません。人間に見つからないように警戒しながらヒナを見ているはずです。


ここまで知ると、地面にいるヒナに手を伸ばすのが親鳥にとって非常に迷惑な行為であることが分かると思います。親鳥の邪魔をしてしまっているのですね。

特にケガをしていたり、希少な生きものでなければ、そのままそっとしておいてあげましょう。もし道路の真ん中に落ちていたりしたら、そっと端に移動させてあげると良いでしょう。


なるほど~助けているつもりで、誘拐しているようなものなんだね!

かわいそうって思ったけど、助ける方がかわいそうなんだね!

そうです!
野鳥についてきちんと知識があれば、自然と鳥に優しい行動がとれるはずですよ!