【おすすめきのこ図鑑】「あした出会えるきのこ100」は読み物としても図鑑としても優秀だった!
こんにちは!ムーアです。
都市公園で自然解説の仕事をしているよ。
今回は散歩道の図鑑シリーズ、「あした出会えるきのこ100」を買ってみたので感想などレビューしていきます!
どんな図鑑なの?
きのこ可愛くて好き!
でも全然詳しくない、って方にオススメの読む図鑑だね!
ちなみに散歩道の図鑑シリーズ「あした出会える野鳥100」の書評はこちら。
「あした出会えるきのこ100」ってどんな図鑑?
アウトドア系の本を扱う、山と渓谷社から2022年6月に出版された きのこの図鑑。
「散歩道の図鑑シリーズ」の3冊目にあたります。
この「散歩道の図鑑シリーズ」の大きな特徴である、種ごとのキャッチフレーズが用意されていて非常に覚えやすく親しみのわく内容で構成されています。
また、小さく軽く持ち運びしやすくカバーも丈夫なつくりになっています。フィールドで使うことを考慮されていますね。
「あした出会えるきのこ100」の特徴
この図鑑、読み物としても優秀でさくさく読めちゃいます。本文の内容が面白いんですよね。
ちなみに100といいつつ、類似種も載ってるので実質もう少したくさんの種類が載っています。
キャッチフレーズ
〜でこぼこ頭が春を告げる〜
アミガサタケ
〜全身トゲトゲの白い鬼〜
シロオニタケ
などなど、見た目や出現時期、毒性などをキャッチーなひと言で表現してくれて、読んでて楽しい図鑑。
で、このキャッチコピーだけでもなんとなく覚えておくと、種名を忘れても「あ、トゲトゲの白い鬼のやつだ!」って調べられるんですよ。
物覚え悪いから助かる〜😭
写真がきれい
表紙の写真を見たら分かる通り、写真がとても美しいです。
きのこの写真撮ったことある方なら分かると思うんですが、どの角度から撮ればいいのか結構難しいんですよね。
この図鑑は、きのこ・粘菌写真家である著者が種類ごとに背景やアングルに工夫を凝らし撮影しているのが分かります。
きのこの最も美しい角度を熟知しているかのようです。
もちろん、識別点もしっかり写っていますよ。
綺麗な写真が大きく印刷されてて、写真集みたいだね!
解説文が読んで楽しい
一般的なきのこ図鑑って見た目の特徴や毒性の有無が印でついてて、くらいなんですが、この図鑑はひと味違います。
詳しくない人が真っ先に気になる、
・名前の由来
・発生する場所
・毒性の詳細
が詳しく書かれています(一部種類による)。
また、解説文を読んでいくと、
・どういう場所にきのこは多いのか
・きのこのつくりや生活史
なども自然と分かるようになっているのが凄いです。
一般的な図鑑のように、見つけたきのこを調べるだけではなく、通して全編読んでみるのがオススメだよ!
毒性についても、食用だけど過食は禁物、生食はダメ、など詳しく書かれているのがいいですね。
毒マークついてるだけの図鑑もある中で、この情報量は凄いです。
コラムも楽しい
本書には4つのコラムページもあり、きのこに関する豆知識が書かれています。
きのこの菌の種類や青いきのこの秘密、食用きのこや植木鉢のきのこなど、どれも身近に関連性のある題材や興味深いネタで読者の心を掴みます。
読み物として面白いって本当だね!
「あした出会えるきのこ100」使ってみた
というわけで一通り読み終わったので「あした出会えるきのこ100」を片手に、きのこ探しに出発!
きのこは枯れ木や切り株、倒木によく発生するみたいだね。
早速発見しました!
この瓦状にびっしりと生える感じ、さっき読んだぞ〜!
やはり1度全ページ目を通すと、いつもの公園でもきのこが見つかるような気がします。
本文にもあるように、触ってみると硬くて短い毛が生えています。
今までサルノコシカケって呼んでましたが、関東のものはオオミノコフキタケというみたいです。
倒木や枝を眺め歩くとどんどん見つかります!
お次はヒイロタケ。鮮やかな朱色が美しいですね〜。染物にも使われるとか。
図鑑を読む前だったらきのこと気づかずスルーしていたことでしょう。
世界の解像度が上がっていく感覚が気持ちいいですね。
ツルタケに似ている気もするけど、はっきりとは分かりませんでした。
あまり特徴的な形でないものは難しいですね。
この本で興味を持ったら掲載種数の多い他の図鑑に手を出してみるのもいいかもしれませんね。
同じく山と渓谷社から出版されている「くらべてわかるきのこ原寸大」もおすすめです!
みんなもきのこ観察を楽しんでみてね!