【バードウォッチング】2025最新おすすめ双眼鏡7選!予算別双眼鏡の選び方!
こんにちは!ムーアです。
野鳥の調査や観察会の講師として双眼鏡が仕事の相棒だよ
野鳥観察会を開催して、双眼鏡を貸し出すと
双眼鏡欲しくなっちゃった!
おすすめ教えて!
って最近よーく聞かれるので、双眼鏡選びの最強記事に仕上げました。
双眼鏡が欲しくてこの記事にたどり着いたあなた!
大丈夫、もうこれ以上調べなくてOKです。この記事で双眼鏡の全てが分かり、あなたに最適な双眼鏡が見つかるでしょう。
最新機種までほとんど使用してみて、野鳥観察に一番おすすめな双眼鏡をプレゼンするよ!!
バードウォッチング用の双眼鏡 基礎知識
はじめに、バードウォッチングで使う双眼鏡について簡単に紹介します。
各メーカーごとに種類が多すぎて訳わからない~!
全部同じじゃないですか⁉💦
ちがいますよーっ(笑)
どこよりも分かりやすく解説するよ!
というわけで、双眼鏡のスペックや価格の違いはどこから来ているのか、解説します。
双眼鏡の主なスペックはこちら
・倍率
・対物レンズ有効径
・ひとみ径、明るさ
・視界
・プリズム、コーティング品質
・防水
・防振
機種ごとの個性は外観くらいで、ほとんどの双眼鏡はこれらのスペックの組み合わせになります。
だから全部同じに見えるのか!
倍率
野鳥観察用であれば、8倍か10倍を選びます。
8倍、というと例えば200m先の鳥を25mまで近づいて見るのと同じくらい拡大して見えるということですね。
200m÷8倍=25mという計算だね。
倍率は高けりゃ良いというものでもなく、拡大しすぎると動き回る野鳥を見逃しやすくなりますし、像が暗くなります。
・軽い
・明るい
・視野広い
・重い
・暗い
・大きく見える
というところで個人的には8倍がおすすめ。10倍は用途がはっきりしている方向けですね。
同じ機種でも8倍と10倍がラインナップされていることが多いよ
対物レンズ有効径
レンズの大きさ。ここで双眼鏡本体の大きさも変わってきます。
野鳥観察であれば、明るさと携帯性のバランスから25mmくらいのポケットサイズ~42mmくらいのがっしり双眼鏡で選びます。価格にも差が出てくるところです。
・軽い
・暗い
・重い
・明るい
ひとみ径、明るさ
双眼鏡のひとみ径というのは、30cm離れて接眼レンズを覗いたときに見える対物レンズの大きさ。
ひとみ径 = 対物レンズ径 ÷ 倍率
で計算することができます。
???
例えばコンパクト双眼鏡OM SYSTEM8×25WPⅡだと
対物レンズ径25mm ÷ 倍率8倍 = 3.125mm
となりますね。明るい場所だと人のひとみ径と合致して見えやすいですが、暗くなると人のひとみ径が5mm以上になり見えづらくなってきます。
一方、Nikon MONARCH M7 8×42だと
対物レンズ径42mm ÷ 倍率8倍 = 5.25mm
となり、比較的暗い状況でも人のひとみに合致し見やすくなります。
なるほど、結局レンズ径と倍率で考えれば良い訳だな
結局どれが一番いいの?
野鳥観察で1つ双眼鏡を持つのであれば、レンズ径30~32mm程度、倍率8倍、ひとみ径4mmくらいがバランス良いと思います。
ちなみにひとみ径の2乗が明るさと表記されます。ひとみ径4mmなら明るさ16ですね。
レンズは大きいと明るいけど、重くなるから注意!
実視界と見かけ視界
図にすると↑のようなイメージです。
実視界は実際の双眼鏡の視界の角度です。構造上、倍率が高くなると実視界は狭くなります。
一方、見かけ視界は双眼鏡で覗いたときにひらけて見える視界の角度です。昔と計算方法が変更になり、現在のJIS規格では
tanω’=τ×tanω (見かけ視界:2ω’、実視界2ω、倍率τ)
となります。
は…はい????
まぁ計算はややこしいですが、
実視界:7.0°以上あると広範囲が見える(鳥を探しやすい)
見かけ視界:60°以上あると臨場感のある像が見える(目の前にいるみたい!)
と覚えておくと良いでしょう。
野鳥観察なら見かけ視界60°はあった方が良いね!
プリズム・コーティング
まずはプリズム方式について。
双眼鏡は、接眼レンズと対物レンズの間に「プリズム」という光学部品が入っており、光がプリズムを通過することで像が正立します。
そのままだと対物レンズの像は逆さまに映るんだね
ポロプリズム式は大きく重いので持ち歩きには不向きです。野鳥観察にはダハプリズム式がおすすめです。
そして、このプリズムと各レンズのコーティングが双眼鏡の価格を左右します。
普通のレンズだと光が散乱してしまいますが、何層ものコーティングがされることで光の反射を低減しより見やすい双眼鏡になります。
対物、接眼レンズが多層膜(マルチ)コーティングの双眼鏡は比較的高価ですが、さらにプリズムまでコーティングされているものは高級機となります。
レンズ自体がEDレンズ(特殊低分散レンズ)だったり、独自のコーティングをしていたり、メーカーごとのこだわりの部分でもあるね。
防水、防振
その他、防水機能や電池式の手振れ補正機能がある双眼鏡もあります。
バードウォッチングは雨に降られたり、水辺での使用が想定されますので防水機能はマストです。
紹介する双眼鏡はもちろん全て防水だよ
また、CANON(キヤノン)やVixen(ビクセン)などから電動の手振れ補正がついている双眼鏡も発売されています。
こちらは電池交換の手間や、かなり重くなる代わりに手振れが無くなる優れもの。好みは分かれますが船など揺れる環境でのバードウォッチングをする方には人気ですね。
双眼鏡の基本まとめ
ここまでがバードウォッチング向け双眼鏡で確認するスペックかな!
・倍率は8倍
・対物レンズは30mm程度
・ひとみ径4~5mm
・実視界7.0°、見かけ視界60°以上
・マルチコーティング
・防水
ということになります。
予算別で妥協する部分もありますが、覚えておくと良いでしょう!
メーカー別の特徴
様々なメーカーから発売されている双眼鏡、各社の特徴をざっと紹介します。
個人の見解です(笑)
Nikon
かなり双眼鏡に力を入れているメーカー。カメラでも有名ですね。光学機器に強い。
入門モデルから上級者向けまで幅広い機種をラインナップしています。
Vixen
双眼鏡の有名どころ。
リーズナブルで高性能な機種や、防振タイプの双眼鏡も揃えています。
CANON
なぜか防振タイプの双眼鏡しか出さなくなってしまったメーカー。
通常タイプの双眼鏡は全て生産終了。防振双眼鏡ならお任せ。
OM SYSTEM
旧オリンパス。オリンパス時代の双眼鏡の販売を続けています。
とはいえ機種が少なく、選択肢はほぼありません。
ケンコー・トキナー
こちらも有名な光学機器メーカー。
多彩なラインナップで双眼鏡を揃えていますが、個人的にデザインが好みではないんですよね。
スワロフスキー・オプティック
オーストリアの光学機器メーカー。クリスタルガラスで有名なスワロフスキーのグループ会社。
職人だけが作るのを許されるという、双眼鏡メーカーの最高峰です。これ持ってると「お!」って思われます(笑)
個人的意見が多いな!
5,000円以下の双眼鏡
ここからは価格帯別に双眼鏡を紹介していきます。
とにかく安いのがいい!
数千円でおすすめは?
うーん、無いね!
えー!
1,000円の双眼鏡とかあるじゃん!
ムーアが必ず最初に言うのは、
5,000円以下の双眼鏡は買うな!
ということです。中古や割引などは置いといて、元値5,000円以下の双眼鏡で良かったことはありません。
もうね、絶句するくらい。商品としてどーなの!?ってくらい。向こう側がうっすら見えるかなー?くらいのもあります。
ぜひ最低価格1万円前後のものから選んでください!
1万円前後の双眼鏡
1万円前後の双眼鏡は軽くて小さいので、女性やお子様に特におすすめ。登山のお供や、荷物の多い旅行、カメラと一緒に使う、なんて場合も良いですね!
各機種の評価は価格帯ごとに独断と偏見で決めました!価格はAmazon2024年11月現在の参考値です。
OM SYSTEM 8×25 WPⅡ
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約8,900円 | 3.1mm | 6.2° | 全面マルチコート プリズムコート | 285g |
評価 |
OM SYSTEM 8×25WPⅡは最短合焦距離(ピントの合う最短距離)が1.5mと後述のスポーツスターより近く、足元の昆虫や目の前に現れた小鳥なども見えるのが便利な小型本格双眼鏡。
水深1mの水中に5分間沈めても浸水しない安心の防水性能、マルチコーティングで精細な見え味、そしてめちゃカッコイイので持ち歩くのが気持ちいい双眼鏡です。
価格も安く、とても軽いのでムーアはまずこれをおすすめしています。が、視野がやや狭いのでもっと広く見たい方は次のスポーツスターの方が良いかもしれません。
Nicon スポーツスターEX 8×25D CF
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約10,355円 | 3.1mm | 8.2° | マルチコート | 300g |
評価 |
スポーツスターの良さはなんといっても視野の広さ!実視界という数値がオリンパスのより大きいですよね。これは対物レンズからの視野の角度。同じ倍率でもより広い範囲が見えることになります。
頻繁に動く野鳥を追うには視野は広い方が有利。一方でやや重くなるのと、価格もやや高め、デザインもオリンパスの方がカッコ良さげですね(好みの問題ですが)。
ちなみに防水性能は2mに5分沈めても大丈夫。重さにこだわらなければこちらも良い選択肢でしょう。
2万円前後の双眼鏡
このくらいの価格帯から、対物レンズ30mm以上の本格的な双眼鏡が手に入ります!
この価格帯からがおすすめ!明るさが段違いだよ
Nikon PROSTAFF P7 8×30
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約17,890円 | 3.8mm | 8.7° | 全面マルチコート プリズムコート | 485g |
評価 |
2022年グッドデザイン賞受賞!シンプルな見た目がかっこいいですね。
実視界、見かけ視界(62.6°)とも広視界、コーティングもばっちり、デザイン良しでこの価格は予算を抑えたい方に良い選択肢です。
少し重量があるので、重さが気になる方は次のアトレックが良いかも。
ビクセン アトレックⅡ HR 8×32 WP
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約22,000円 | 4.0mm | 7.5° | 全面マルチコート プリズムコート | 390g |
評価 |
圧倒的な明るさが強みのビクセン アトレックⅡ!
明るさ(ひとみ径の2乗)脅威の16.0とプロスタッフ(14.4)と比べて一目瞭然。曇りの日や夕方など薄暗い時にその力を発揮してくれるでしょう。視界も普通に広いですよ。
32mmというプロスタッフより大きなレンズを使いながら、軽量化出来ているのもポイント高し!です。
4万円前後の双眼鏡
本番はここから!
ムーア最おすすめ双眼鏡はこちら!
Nikon MONARCH M7 8×32
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約39,111円 | 3.8mm | 8.3° | 全面マルチコート プリズムコート | 465g |
評価 |
はい!1番オススメの双眼鏡です!
Nikon(ニコン)のMONARCH(モナーク)といえば、バードウォチャーの間では言わずと知れた名機。その新型が2021年に発売されました。
2万前後の双眼鏡と違うのはEDレンズという特殊低分散ガラスを使用していること。
そんなに良いレンズなのか?
通常のレンズよりも、色のにじみをぐっと抑えることができるんですね。
詳しくはNikonのウェブサイトが分かりやすく解説してくれています。
このにじみが消えるだけで、解像感や臨場感、いわゆる「見え味」が全然異なります。感動です。
さらにプロスタッフと合わせて2022年のグッドデザイン賞受賞とデザイン性も抜群。
握りやすく、視界も広く、明るく所有感も満たしてくれる、そんな双眼鏡です。
4万円だせるなら、自信をもっておすすめできる双眼鏡だね!
10万円前後の双眼鏡
さらにこだわりたい、という方はこの先も見ていってください。笑
Nikon MONARCH HG 8×30
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約95,000円 | 3.8mm | 8.3° | 全面マルチコート プリズムコート | 450g |
評価 |
おお、9万5千円!
Amazonは在庫切れかも?中古と間違えないようにね
10万円くらいになると何が違うか。EDレンズやマルチコーティングは当たり前。
MONARCH HGはフィールドフラットナーシステムを採用し、像の周辺まで湾曲を無くし広い視野の隅々まで鮮明に見えます。
さらにコーティングによる透過率は92%以上!とても明るい双眼鏡です。
ひとみ径だけでは測れない部分だね。
外観の堅牢制、軽量化にもこだわり、まさに高級機という感じです。
最高級機の双眼鏡
そんなに高いの買えないよ!笑
まぁまぁ、一応紹介だけね。笑
桁違いの金額の双眼鏡にはどんなものがあるでしょうか?
スワロフスキー NL Pure 8×32
価格 | ひとみ径 | 実視界 | コーティング | 重さ | |
値 | 約415,000円 | 4.0mm | 8.5° | 全面マルチコート プリズムコート | 640g |
評価 |
その価格は約41万円!まさに最高級双眼鏡ですね。
実はムーアもこのNLピュアが出る前のELシリーズを10年以上愛用しています。25万くらいだったかな?
友人に見せるともれなく全員が感動するという(笑)
このNLピュアはスワロフスキーによる、おそらく32mm口径で世界最高峰の双眼鏡です。知り合いはカメラを持たず、「スワロの双眼鏡で見る」という体験に憑りつかれて野鳥観察をしているくらい。
ちなみに保証期間が10年とバグってます。修理はオーストリアの職人がするので、数か月かかります。車みたいに代機が借りれます。すごい(笑)
こちらもスペック上の数値からは測り知れない、極上の見え味が世界を変えることでしょう。
見た者にしか分からない、クリアな視界で見る野鳥たちの姿は他の双眼鏡には戻ることが出来ない魅力が詰まっているのです。
双眼鏡を試しにレンタル
いろいろ紹介してみましたが、
いきなり数万円の双眼鏡を買うのは勇気がいるな…
という方も多いでしょう。
実は双眼鏡レンタルができるサービスっていうのもあるんですね!
コンパクトタイプなら2泊で2,980円ってのもあるので、「双眼鏡って実際どんなもんよ?」って方は1度試してみても良いですね。
とりあえずお試し!ってのも悪くないね!
9万円近くする防振双眼鏡(手振れ補正つき)が約6,000円で借りれたりするので、単発で航路のバードウォッチングしたい方も良いかも!
まとめ
双眼鏡の種類はとても多く、各光学メーカーから多くの機種が発表されています。
3~4万円以上の双眼鏡は全然ダメ〜ってのは無いですね。さすがに。今回紹介したものは全て自信を持っておすすめできます。
手に持った時のしっくり感とか、デザインとか、感覚で決めても良いでしょう。
皆さんにとって良いパートナーとなる双眼鏡が見つかりますように。